「ほら、まるで課外授業の学生みたい・・・(笑)」
パートナーが俺の膝に手を置き
目線で促がす方向をそっと見てみると
そこでは若い男女が隣り合い、熱心に語りあっていた。
「SMというのは・・・」 「なるほど、勉強になります」
「ハプニングバーというのは・・・」 「うんうん、そうなんですね!」
「まぁ、俺なんかいろいろ経験してるから!」 「はい、いろいろ知りたいです」
昼下がりの午後
仄かな灯りに照らされた広間に低く流れるBGM
その隙間に漏れるその生真面目な会話にむず痒さを感じ
早々にパートナーと奥の部屋へと移動することに。
「あの、、、傍で見ていてもいいでしょうか?」
唐突にベッドに横たわっていた俺たちの足元で声が聞こえる
そこには先ほどのカップルが佇んでいた
「ええ、どうぞかまいませんよ」
俺が頷くや否や、パートナーは淫靡な微笑を2人に向け
屹立する俺の肉棒をその舌で絡めとり覆いつくす
「ほら、どう?初めて見て??」
俺たちの様子をにやけた顔で見つめる彼・・・
そして、その背後には
無表情な仮面のように冷徹な目でじっとこちらを見つめる彼女。
その瞬間、俺は彼らに興味を抱いた。
「彼女は大丈夫なんですか?」
「あっ、この子は彼女でもなんでもないんです。」
「あ、そう?」
「はい、私は彼とはカップルとかでもないんです」と彼女も仮面を外して応じる
驚く俺に彼は徐々に熱弁し始めた
「僕たち、エロいことについての友達?仲間?みたいなものなんです」
「へぇ。そうなの?」
パートナーも驚いて身を乗り出して彼らの話に聞き入る
「知り合って半年くらいですけど、一度もキスも無いし、手も握ったことも無いですよ」
「そうなんですか?」
「はい、僕には彼女も居ますし、彼女も彼氏が居るので」
「それなのに、此処には二人で来たの?」
「ええ、実は彼女初体験からまだ一年くらいだけど、愉しくなり色んなことを知りたいって言うので。」
さらりと乾いた言葉で語る彼の表情は逆に活き活きとしてくる
「じゃあ、わたしも愉しいことを教えていい?」
先ほどから舌なめずりをしていたパートナーが微笑み問いかける
「はい!もちろんお願いします。」
「彼女でもないので僕に許可は要らないですし、、、彼女がしたければ、それでいいんです」
やや危惧した俺は彼女の方を見つめた
「私は教えて欲しいです」
呟くように応じると
彼女は切れ長の目に光を湛えて一気に全裸になった。
女性同士が唇を重ね、肌をまさぐり絡み合う光景をすぐ傍で眺めながら
隣にいる彼は俺に囁く
「僕、あの子の裸、今日初めてみたんですよ(笑)」
小刻みな振動とともに、、、切なく強い吐息が幾度も漏れる
「彼女はきっと僕のことは嫌いだと思いますよ」
「そうなのかい?」
「ええ、嫌いなタイプだって言ってましたし・・・僕は構わないんですけどね」
「面白い関係だね。?」
「そうかもしれませんね。あっ、ちょっと他も見てきていいですか?」
「あぁ、君さえ良ければどうぞ。」
俺の皮肉に気が付きもしないのか、、、
彼はそそくさと他の場所に移動してあちらこちらで様々な情景を覗き始めた。
つづく