大きな吹き抜けのガランとしたホールに
曇天のぼんやりとした陽光が窓から射しこんでいる
人影もまばらなコーナーの片隅にある100号の展示の前で
俺はふと足を止め、ひととき佇む。
「なにか気になりました?」
振り向くと、セミロングの黒髪の女性が人懐っこい笑みを浮かべる
「ええ、光がもっと欲しいかなと思いまして・・・」
「あぁ、今日のお天気もあるんですけど、場所がここになっちゃって」
「え?作者の方ですか?」
「はい。」
「それは、、、失礼しました。何もわからないのに偉そうなこといいました」
「いえいえ、この会は初めての参加なので、つい嬉しくて観覧の方に声かけちゃいました」
「とても活き活きとした素敵な龍ですね」
「ありがとうございます。わたし、、、画家とはわからなかったでしょう?」
「ええ、実は・・・驚きました」
「日本画だからいつも着物に襷がけって訳じゃないんですよ(笑)」
「あははは、たしかにそんなイメージはありますね」
そんな彼女は
シックな色調のスーツ姿で
すらりと伸びた両脚にはハイヒール
そして、隠しきれないほどのバストの持ち主だった・・・
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