「おい!君!!いったいどこで失くしたのだね?」
「はい、、、それが記憶になくて・・・」
「これはまったく始末書物だぞ!すぐに提出しろ!!」
「申し訳ありません、すぐに出します」
それは最悪の週の始まりを意味するのだが、
甘美な先週末との引き換えでもあった。
実はその大切なデーターを
どこで失くしたのか
俺はしっかりと覚えている。
その夜は知り合いと待ち合わせて
一緒に男女4人で飲んでいたのだが、傍らでピッチを速める彼女のことが気になっていた
「ちょっとペースを落としたら?」
「うん?大丈夫♪大丈夫♪だよー」
実は彼女の酒癖は良い方ではなく、、、
俺は今までに何度もその世話をさせられていた
パシッーーーン!!
「貴方なんか!大嫌い!!」
そう叫ぶと彼女は俺にいきなり思いっきりビンタを食らわした。
予想通りトイレに籠りっきりとなった彼女を
俺が連れ出そうとした時だった
さすがに今夜は撤収することにしたのだが
そこからが、、、大変。
暴れる足元もおぼつかない大虎に上着を着せ抱きかかえて
路上を進むが、そこら中で逆噴射www
何度も全裸になろうとする彼女をなだめて俺は上着を脱いで着せかけた
もちろん、こんな状態の俺たちを乗せてくれるタクシーもほぼ皆無
つまり、この過程でどっかに俺の大事なデーターは飛んで行ったのだろう
両手に彼女のバッグと靴を持ち
賑わう雑踏の中、背中に髪の毛を振り乱した女性をおぶって歩く俺は
さぞかし見物だったかもしれない・・・