色もなき
心を人にそめしより
うつろはむとはおもはざりしを・・・ 紀貫之
変わることを知っていても
決して変わらぬと思うのだろうが
変わったこともいずれわからなくなるもの。
「私の方で何とかしますから・・・」
俺はその言葉を額面通りに受け取っていた訳ではないが
もちろん、、、何ともならなかった。
彼女は以前にも同様なケースを経験しており
今回も同じ手法で事が納まると思っていたのだろう。
ところがその後に彼より一層の強いリアクションが有り
俺にはメールで彼女との子細なヤリトリまでが送られてくるようになった。
当然だが彼女には
その何倍もの量のメールが送られていたんだろう
憔悴した彼女からも男性とのやりとりの一部が伝わってくる・・・
「私が何かしてもいいんでしょうが、逆効果になりますよね?」
「ええ、できれば刺激しないでいてください」
俺は彼女にいくばくかのアドバイスを与えてはいたが
基本的には彼女の言うように一切を任しておくことを選択した
しかし、その男性には
彼女が以前にも施した策は一切通じなかった
それは彼から見ればきっとあまりにもその場しのぎな対応だったのだろう。
そこで、危険な兆候を捉えてからは
俺は彼女に法的手段をも講じるべく様々な対応策を伝えた。
「いろいろとご迷惑をかけましたが何とか納まることができました」
「そうですか?それは良かった」
彼女からの連絡にホッとし
俺はやっとのことで一件落着。
何とか大団円を迎えたと思いこみ
これで俺も数多の女性を騙し欺く極悪人と呼ばれることも無かろうと・・・(笑)
ところが、、、どっこい
ふと俺は再び怪しい兆候を感じ取ってしまった。
どうやら彼女は
喉元通れば熱さ忘れるらしい(笑)
そこでとにかく知らぬふりのままでいることにしていたのだが
しばらくもしないうちに
また他の新たな男性との様子も窺い知ることになった。
とにかく、俺は彼女から男の増上慢などを
戒めるべき事だと言う事を学ばせてもらい感謝している
油断大敵。
自己だけが・・・などと鼻の下をだらしなく伸ばす
などと夢にも思うべきではないことを知ることができたのだから。
所詮、男は単純ですね(爆)
了