花見れば
心さへにぞうつりける
色には出でじ人もこそ知れ・・・ 凡河内躬恒
うつろうものは季節や時にあらず
人の心こそ変わりゆくもの。
全てに捉われずに往くことは
そこに気づくことが始まりなのかもしれない。
きっかけはある男性からの一通のメールだった
そこには・・・
一組の男女が知り合い、交際を始めてからの経緯と
愛し合う際の行為や言葉のやりとりの内容などが
つらつらと書き綴られており
そして、、、文末には
君のような男は彼女には不適格であるとの文字が記されていた
「ごめんなさい。ご迷惑をかけてしまって・・・」
不可思議なメールについて問い合わせた俺に彼女は謝罪する
「こちらは気にしないけど、大丈夫ですか?」
「ええ、私の方で何とかしますので、、、」
「わかりました。お任せしますよ」
「はい、そうさせていただければ。」
「ところで、どうして私のことを彼はご存じなのでしょう?」
「あ、、、それは私が話してしまって・・・」
「なるほど(笑)わかりました。」
彼女はとても美人で異性からひっきりなしにアプローチを受ける
俺が知り合った時にも数人のお相手が居て
多少は、彼らの話しも聞いてはいたが
まさか自分の事も同時に彼らに通じているとは・・・
俺は自らの増上慢を
しきりに悔いることとなった。
つづく