彼女は恥ずかしいことが苦手だ。
艶事において何をおいても恥ずかしさが邪魔をするらしい
「私、、、恥ずかしいと感じたら気持ちが揺らいで感じなくなるんです」
「そうかい?」
「ええ、だから羞恥心がすごく強いと思うんです」
「なるほど、まったく刺激にはならないんだね?」
「はい、その通りで逆効果です」
「それは、人目が気になるから?」
「うーん、二人だけの時でも羞恥を感じることはあります」
「たとえば、手をつなぐとかでも?」
「ええ、それは凄く恥ずかしいです」
俺はゆっくりとグラスを傾け
テーブルの向こうに佇む彼女をじっと見つめた
「じゃあ、どうして今は下着をつけていないの?(笑)」
「あっそれは貴男の言いつけでしたから。」
「ふーん、それは恥ずかしくはない?」
「はい、なんとか・・・」
「では、縄で縛られるのはどう?」
「ハズカシイです、、、でもそれは気持ち良さが打ち勝ちます」
「鞭を打たれることは?」
「ハズカシイと感じる前に気持ち良くなってしまいます」
「アナルは?」
「それは、、、ハズカシイです。でもきっと気持ち良くなってしまいます」
「人前で痴態を曝け出すことは?」
「うーんハズカシイけど、きっと集中すれば気にならなくなります」
矢継ぎ早の詰問に彼女は徐々に俯くと、頬を染めはじめた
俺はグラスの酒を一気に飲み干すと席を立つ
「さて、、、どういう羞恥が逆効果なのか確かめに行こうか?」
「はい。お願いします」
彼女はコクリと頷きすぐさま立ち上がる
「ほら、、、内腿がすごく濡れているよ?」
「えっ・・・?」
彼女は瞬時に真っ赤な顔をして慌てて腰を下ろす
「あははっ。冗談だよ」
しかし、、、
その動揺した表情と仕草から
俺の指摘がまんざらでもないということが伝わってきた
裏の裏は表。(笑)
感情を伝えるにも
ひとはそれぞれ独自の方法を持っているものですね。