息の合った二人がその場から離れると
室内に居た数組のカップルが
やがて競うようにそれぞれの縄を隣室で整然と使い始める
そこにまったく強制的な規則や序列などが無いにも拘らず
一定の心地よい秩序が感じられた
「みんな、緊縛がホントに大好きなんですよ」
主催者である彼は俺の表情を読み取るや
事も無げにそう語りかけてきた
「ええ、それはすごくよく判りますね」
「ただ、それだけなんですよ(笑)」
「うんうん」
「さぁ、せっかくだしRさんも練習しましょう!」
「あぁ、でも私には受け手さんがいないので・・・」
「いえいえ、大丈夫。」
そこで彼は周囲を見渡すと
「Aちゃん!Rさんの縄を受けてもらえる?」
思いがけずも彼によって
俺は初対面の女性を縛らせて頂く事となった(汗)
「あら・・・Rさん練習するの?」
「うん、Aさんを縛らせてもらえるみたいなんだよ」
そこへ一度目の縛りを終えたS女性が
話しかけてきた言葉に嬉々として俺が応えると
「そう?良かったね。」
「でも彼女はとっても縄に厳しいから頑張ってね♪」
「え??」
「ちょっとでも気に入らない縛りだと注意されるのよ」
「あらら・・・そりゃ気をつけないとだよね(汗)」
「うん、実は私も最初に縛らせてもらって随分と注意されたのよ」
「そうか・・・それは緊張しちゃうぞ!!」
「まぁ師匠の最初の腕試しってことじゃない??」
「わははは(大汗)」
ともかく親切なS女性からのそのアドバイスによって
俺がマスマス焦って
緊張してしまったのは間違いない(笑)
つづく