「ほら、、またこっちを見ていない(笑)」
「うん、だって癖だもの、仕方ないのよ」
「恥ずかしいのかい?」
「だって貴男って、、、いつもまっすぐこちらを見るんだもの・・・」
「あぁ、、、それもまた癖だからね」
彼女は普段の会話の際に
必ずその視線をあちらこちらへと反らす
話し始める時はこちらを見ているのだが、それも一瞬。
「きっとそれは心のうちを悟られたくないからじゃない?」
「うん、、、そうかもしれない(笑)」
キシッキシッ、、、
蠢く肌に幾重にもマトワリつく麻縄が何度も哭く
「まだ、大丈夫かい?」
「は、、、い、、、、」
「もう少しだけ圧を与えるからね。」
俺は彼女の背後から縄目を徐々に締め上げると
余計な部分に力が加わっていないか丹念に何度も見直す
「あっ・・・ふぅぅぅ・・・」
喰いつく縄に逆らうように胸郭を押し拡げ
ゆっくりと息を吐き出した彼女は
朦朧としたその眼で俺を追い求めるようにして
振り返るとじっと見つめる
「どうした?今なら恥ずかしくないのかい?」
「うん、、、、」
「そう?」
「もう、、、全部、、、晒していたいの。」
「あぁ・・・今ならね(笑)」
俺はニコニコしながら彼女から視線を外すと
緩んでいたカンヌキを見つけては一気に締め上げた。