彼女はまるで眠りに落ちたかのように
その瞳を閉じて俯くと軽く唇を噛む
「どう・・・?」
「う、うん、、、少し右手首の辺りがキツイかな。」
やや朦朧としているのか
彼女は虚ろな視線を漂わせ俺を見つめた
「そうか。」
「ええ・・・」
俺はその箇所の縄目を一旦解くと再び縛める
「これでいいかい?」
「ええ、、、ありがと。」
そう言うと一気に全身を弛緩させ
ゆっくりとベッドの上へ彼女は崩れ落ちていく
「ふうぅぅ・・・」
やがて大きく息を吐くと一切身じろぎもしない
「おいおい、大丈夫かい?」
俺の問いかけに眉間へ皺を寄せ、気だるげな口調で
やっと彼女は口を開く
「うーーん、ねぇ・・・気持ちイイから、このまま眠ってもいい?」
「あぁ、少しだけならね(笑)」
「ありがと。」
そして彼女は再び瞼を閉じる
暫くの間、俺はベッドの傍らの椅子に腰を掛け
全裸に縄を纏い横たわる彼女の姿をただじっと眺めていた
やがて3本目の煙草が灰となって消える頃
俺は徐に立ち上がって彼女の肌をゆっくりとまさぐり
頃合いを見計らう
「そろそろ、だね。」
「イヤ、、、、まだ嫌っ・・・」
「いいや、もう終わり(笑)」
まるで駄々っ子のように左右に首を振り続ける
彼女を抱き起すと俺は素早く縄を解き始める
「うーーん、この瞬間が凄くイヤなの。」
「どうして?」
「だって、、、とっても切なくなるから・・・」
「そうか。」
「うん、そう・・・」
彼女は俺がベッドに落とした
幾本もの縄を愛おしそうに肌へひたすら擦りつけている
「わかったよ。間を置いたらもう一度ね(笑)」
「うん、ありがと。」
まったく、、、
これでは際限がない・・・
いっそのこと吊るして放置でもおくかな(謎)