「うゎ・・・すごく素敵な夜景ね。」
彼女は部屋に入るなり
大きな窓へすぐに駆け寄ると
その身を乗り出すようにして
高層ビルからの眺めに酔いしれる
もちろんそこには
暫くの間、こちらを振り返ろうともしないことから
緊張と照れがあるのかもしれない
俺は背後から彼女を
すぐさま抱きしめようとする欲望を押しとどめ
サイドバーから一対のクリスタルグラスを取り出した
「そうだね(笑) ほらグラスを・・・」
「ええ。」
やっとこちらへ振り向いた彼女はニッコリと微笑む
俺はそっとその頤を人差し指で持ち上げる
「ダメ、、、です・・・」
「うん。そう?」
「ええ。。。」
左右に大きく流れるその瞳
一度は外した指を再びあてがうと
俺はゆっくりと持ち上げる
刹那・・・
二枚の柔らかい感触に俺は触れた