「後ろを向きなさい・・・」
ひんやりとした室内に低く響き渡る
その言葉に彼女は小さくコクリと頷くと
いつものように
背筋を真っ直ぐに伸ばし、両腕をしっかりと綺麗に揃えて
黙したまま静かにじっと立ち尽くす。
「きちんと返事はしなさい。」
「はぃ・・・」
消え入るようなか細い声で
その顔を恥ずかしげに俯かせ
冷然とした俺の言葉に彼女は辛うじて応える
その細い手首に縄をかけると
組まれた両方の掌が白くなるほどにきつく閉じられ
爪が喰い込んでいる事に気がつく
「どうした?怖いのかい?」
「いえ・・・」
「そうではありません」
「そうだよな・・(笑)」
俺はニヤリと笑いながら
一気に二の腕を強く締め上げるように縛めた
「あぅ・・・」
一瞬、甲高い呻き声が漏れる
「また歯を喰いしばっているんだろう?(笑)」
その揶揄するような
問いかけに彼女は顔を激しく左右に振って応える
「まだ・・・大丈夫です・・・」
「そう?」
そこで縄尻をしっかりと留めて処理を行うと
俺は既にグラグラと動揺している
彼女の耳元へほんの少しだけ衝撃を与える
「イヤラシイ(笑)」
「うぅ・・・」
彼女はいつものように
そこで崩れた。