暑い日差しが照りつけた一日夕方に
ザァ~と降り始め
ひと時の
涼を与えて通り過ぎていく雨って
良いですよね?(笑)
思わずホッとします
もちろんその清々しさの意味には
刹那に通り過ぎていくって事もあるのですけどね・・・
変化は瞬間に起き
流れを変える事もあるのです
薄暗い部屋の中には何人もの男女による
切なげな吐息と悶え狂喜する声が満ち
淫らな肉体が絡み合い擦れあう音が聞えている
不思議な一定のリズムを保ちながら・・・
俺は部屋の片隅のソファーに座り
片手にグラスを弄びながら
濃いアルコールが咽喉を伝わっていくのを感じつつ
目の前で繰り広げられる饗宴に見入っていたのです
彼女達はイヤラシイ視線に晒されて
妖しい獣と化し
その表情を変化させて
非日常の中で蠢く艶かしい姿態を曝け出してしまっている
薄闇の中
俺の視線はその中でヒトキワ乱れ
欲望を満たしている切れ長で細面の女性を捉えた
一糸纏わぬ白い肌に快楽を刻み込むように
彼女は一気に自分の欲望を吐き出し
淫らに貪っていたのです
まさしく白い大蛇のように・・・
とある夕刻
俺は街中を車で走っていた
赤信号で停車した瞬間
暑い日差しに眼が眩んだ俺は思わず視線を脇にそらした
「ん・・・?」
道路脇の公園で小さい子供をブランコに乗せて遊んでいる細面の女性
どこかで見たこと在るような・・・
俺は記憶を辿り思い出した
そう
間違いなくあの白い大蛇の彼女である
道路脇に車を停めた俺はマジマジと彼女の顔を窺った
遠目にも彼女の表情は
暑さでややぼんやりとはしていたが
微笑ましく
しっかりと母親としての顔を見せていたのです
女って色々な顔を持っているもんだなぁと
改めて感心させられた俺は
少しの間
夏の暑さも忘れつつ車を走らせ立ち去ったのです
白い大蛇と再会できる刹那を期待して・・・(笑)