「あのぅ、その際に貸出し、、、でもいいですか?」
再会のタイミングを打ち合わせていると
彼は上ずった声で唐突に俺へ切り出してきた
「はい?」
「実は以前からそういった機会を狙っていたのです」
「ええ・・・」
「でも、なかなかお任せできる男性がいなくて・・・」
「それは光栄ですが、一度きりしか会っていない私でも宜しいのですか?」
「はい、、、きっと彼女も大丈夫だと思いますし。」
「わかりました。もちろん私もそう思って頂けるのは嬉しいです」
「ひとつお願いが・・・」
「ええ、なんでしょう?」
「綺麗に撮ってやってほしいのです」
「はい。気合いをいれて頑張ります(笑)」
「それだけ・・・宜しくお願いします」
ターミナル駅の雑踏で待ち合わせ。
彼女は俺との事前の約束通りに
その長い髪をまとめ独りで改札口に佇んでいた
「Rさん、こんばんは。」
「あっどうも!先日は・・・」
切れ長の眼でまっすぐに俺を見つめ返し
彼女は微笑む
「今日はわざわざありがとうございます」
「いえ、、、こちらこそ彼がいろんな事をお願いしてしまって」
「とんでもない、ご期待に添えるかどうか緊張していますよ」
「あはは、まさか全然そう見えないですよ(笑)」
「そ、そうですか?(汗)」
そして、ごく自然に腕を組みながら
シティホテルの一室へと二人の足は向かう
つづく