「ひとつ気がついたんだけど・・・・」
彼女は名残惜しそうに
痣だらけの上気した肌を服で覆いながら囁いた。
「貴方って表情と声が違ってしまわない?」
「ん?どういうことだい??」
俺は煙草を口の端に咥えて振り向く
「だって、顔は段々と興奮してるって感じなのに・・・」
「逆に声がドンドン低く冷静になっていくんだもの。」
「あははは!」
思わず俺は苦笑して煙草を床に落とす
「ほら!今はそうじゃないのにね(笑)」
彼女は俺を軽く睨むと得意げに微笑む
「まったく・・・それはお互い様じゃないかい?」
「それはどういうこと?」
「そういう君だって・・・」
「さっきはあんなに狂い身悶えていたくせにしっかりとコチラを見ている」
すると彼女は真っ赤な表情をして慌て始めた
「いいの!女なんだから!!」
俺は床に落ちた煙草を拾い上げ
ニヤニヤしながら火をつけると煙を吐き出した
「はい、参りました(笑)」