俺がバイトをしていたそのバーは結構、歴史も古く
場所柄なのか、たまに芸能人や外人なども来ていた。
なので、たとえバイトとは言え
まったく酒のイロハも知らない若造がバーテンダーになるまで
半年間以上は身体で1ozを覚えこまされたり、氷を削ったり
接客マナー等を厳しく修行もさせられりもした。
そうして教えられた様々な酒に関しての知識や
バーテンダーとしての技術も重要なのだが
特に強く言い渡されたことが
さりげなく、絶えず客との間合いを保ち続け
「空気のように在る」ということ。
これは今でも俺の中にしっかりと刻まれて残っている
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